結婚披露宴、人生の門出などおめでたい宴席での余興ソングとして喜ばれる日本民謡の祝い唄を紹介します。
全国各地で歌われるおめでたい民謡祝い唄一覧
民謡のお祝い唄と一口に言えど、地方によっては大漁祝い歌、豊作祝い歌、長寿祈念歌などと幅広くあります。
いずれにしてもお祝い歌などで、おめでたい席ならば、いつの間にか手拍子から始まり、みんなで合唱する。
そんな気軽な習慣から歌われるのが日本民謡の魅力ですね。
※お座敷唄や盆踊り唄、労働唄は除外しております。
お祝い宴席で歌われる民謡を紹介
- 松前謙良節(北海道):新潟生まれの松崎謙良が伝えた祝い唄。
- 秋鮭大漁節(北海道):淀川隆さん作詞、橋本静玉作曲の新民謡。
- 江差餅撒き囃子(北海道):越後から伝えられた祝い唄が変化したものといわれる。
- 津軽あいや節(青森県):津軽五大節に欠かせない代表的な祝い唄。
- 謙良節 (青森県民謡):津軽の祝い唄に欠かせない格調高い祝い唄。
- 南部俵積唄 (青森県民謡):豊作を願いめでたづくしの文句を唱えて、家々を周り家運繁盛を祝う。
- 虎女さま(青森県):歌詞にある「天間の美代子」とは実在の美人女性(附田みえさん)であり、若い男性が嫁に取るなら彼女をと歌われた。にぎやかな伴奏がつく人気の祝い唄。
- お立ち酒(宮城県):門出の儀式の名残を歌っている。
- 宮城長持唄 (宮城県民謡):花嫁行列で嫁入り道具を担ぐ人の歌といわれる。
- さんさ時雨 (宮城県民謡):宮城県・岩手県・福島・山形でも歌われる祝儀唄。
- えんころ節(宮城県):宮城県を代表する祝い唄。
- 米節(宮城県民謡):昭和の初期に東海林太郎が歌ってヒットした「博多小女郎波枕」の曲でもある。
- 喜代節 (秋田県民謡):おめでたい歌詞が並ぶ祝い唄。
- 秋田長持唄 (秋田県民謡):江戸時代に参勤交代で箱根峠を行き来する大名行列大名行列で歌われた唄が各地に伝わったとわれる。
- 秋田大黒舞 (秋田県民謡):門付芸人が大黒天のマネをして家々の玄関先で踊り歌った。
- 南部大黒舞 (岩手県民謡):数え歌形式になっているのが特徴。
- 七之助節 (岩手県民謡):棟上げ式や落成式の宴席で歌われる。
- からめ節 (岩手県民謡):金の産出地だった尾去沢金山で金を掘り出しているときの労働歌が祝い唄として歌われた。
- 山形大黒舞 (山形県民謡):一連の大黒舞と同じ歌詞と曲を編曲した。
- いざや巻(山形県民謡):庄内地方に伝わる古調の祝い唄。節回しや所作は歌舞伎「義経千本桜」からとったとも言われている。
- 豊年祝い唄(山形県民謡):山形県に豊作を祝う歌がなかったので、昭和初期に加藤桃菊さんが作詞・作曲した。
- 相馬胴突唄(福島県民謡):棟上げ式、落成式でも人気の唄。
- 白虎隊(福島県民謡):成人になって巣立っていく若者を励ます時に歌われる。
- 那須松坂(栃木県民謡):古くから那須地方に伝わる祝い唄。
- 武田節(山梨県民謡):三橋美智也がレコード化して全国に大ヒットした新民謡。
- 越前祝い唄(福井県民謡):越前地方の宴席では欠くことができない祝い唄。
- 宇和島さんさ (愛媛県民謡):元々はお座敷唄であるが、宇和島藩の藩祖である伊達政宗公の長男が仙台藩を継がずに、ここ宇和島に移封されたが、当時の宇和島藩士の勇気を鼓舞するために盛んに歌われた。
- 伊勢音頭 (三重県民謡):伊勢神宮の門前町として賑わった異性の芸妓が広めたお座敷唄だが、いまでは民謡の元締めてき存在となっている。神々しい歌詞にあるようにおめでたい席で歌う人が多い。
- 広島木遣り音頭 (広島県民謡):伊勢音頭の流れで歌われる祝い唄。
- 因幡大黒舞 (鳥取県民謡):秋田大黒舞と同じようにお祝い事や初春に大黒天の服装をして家々を周る門付き芸として歌われた。今では披露宴や棟上げ、成人祝いなどの宴席でも歌われれいる。
- 隠岐祝い音頭(島根県民謡):島根県を代表する結婚祝いの歌といっていい。歌詞は初めての出会いから結婚するまでが綴られている。
- 男なら(山口県民謡):萩市を中心に歌われており、維新節とか、長州音頭とも言われています。米軍連合軍から下関が攻撃された時に防塁を造った婦女子たちの心意気を歌っています。
- 黒田節 (福岡県民謡):全国的に有名な祝い唄の定番の一曲。どんなお祝いの席でも似合う。また日本舞踊の中でもよく踊られる。
- 祝い目出度 (福岡県民謡):博多商人が商売繁盛と家内安全を願う民謡。
- 佐賀タンス長持唄(佐賀県民謡):秋田長持唄と同様に婚礼の歌。花嫁行列で嫁入り道具を担ぐ人が歌うおめでたい歌。
- 万才くずし (佐賀県民謡):昔から欠かせない佐賀県のお祝い唄。
さてもハァーめでたい松前様は、割菱ご紋綾は綾錦、前に大漁の海原や 岳の千軒 黄金わく
歯切れがよく力強さもあり、好感のもてる親しみやすいメロディーの民謡。
ニシン漁で栄えた江差では正月や祝い事の時に一家の若い衆や腸内の人々が集まって餅撒きをするときに歌われた。
前奏は津軽三味線が見もの。民謡では珍しく三拍子系の唄で豪快かつ独特なリズムが心地よい。
香西かおりや石川さゆりが歌謡ショーでも歌う警戒なリズムと覚えやすい歌詞になっている。
最近は婚礼に限らず宴席の最後のもてなしによく歌われています。
長持唄は各地にあり、結婚式に欠かせない代表的な唄になっている。
日本民謡の中でも格調が高い祝儀唄。
えんころ節全国大会には県内・県外からも多くの参加者が集い自慢の喉を競っている。
博多小女郎波枕を藤田まさとさんが替え歌を作り作詞したのが今の米節。お米を題材に辛抱や節約、尊敬を大切にしようと呼びかけている。
床に掛物 七福神 庭に松竹 鶴と亀 これの座敷に 舞遊ぶ 祝いましたや 鶴の声
岩本公水、香西かおり、石川さゆりも歌謡ショーで歌うことがある。
秋田では数少ない門付祝い唄。曲は歌いやすい。
秋田大黒舞と歌詞は似ているがメロディーそのものは単調。
七之助とは江戸時代築城などを行った仕事師の名前です。
三橋美智也が民謡大全集の中で「山形大黒舞」を歌っている。
結婚式やおめでたい宴席で歌われている。
この唄にも登場する七之助は、七之助節(岩手県民謡)と同じ祝い唄です。
この唄は古賀政男作曲で、若い魂への讃歌で郷土愛に支えられた歌謡曲としての地位も築き全国でも愛唱されている。
各地に伝わる松坂系の民謡で、結婚式でもよく歌われる格式のある祝い唄。
県民にも広く愛され、盆踊り、お座敷、披露宴などでよく歌われている。
地元では男性が歌う祝い唄とされている。三国節と同じ曲調になっている。
宴会などで締めくくりの唄として歌われるお開きとする地域も多い。
長持唄として人気が高く全国的にもよく歌われる民謡です。
おめでたい宴席で歌う歌い方
民謡を宴席で歌う場合、一般的にアカペラで歌うことが多いです。
つまり、三味線や尺八の伴奏奏者が横にいるわけではありません。
宴会場にあるカラオケにも民謡の曲目は少ないです。
なのでほとんどの場合はアカペラです。
おめでたいことですから、皆さんに手拍子を打ってもらいながら、手拍子に乗って表情は明るく、大きな声で歌ってください。
民謡の歌い方、発声方法から上達までの動画「gon channel」もどうぞ。