福岡県民謡の黒田節は全国的にも有名です。黒田節の歌い方は地方や歌う人によって微妙にメロディーに変化もあります。
黒田節を歌う上で押さえておきたい発声方法やメロディーなど五線譜や動画を交えてわかりやすく解説しています。
このページで黒田節の正しい歌い方をマスターすれば披露宴、新年会、忘年会などの宴席でも、大変喜ばれる余興ソングができます。
黒田節はおめでたい余興ソングの定番です
お祝いの席では定番の民謡の一曲に入りますね。
これまで黒田節はプロ歌手の方がよく歌われます。
赤坂小梅さんがレコードを出してから注目を浴びて、それから三橋美智也さん、村田英雄さん、三波春夫さん、最近では島津亜矢さん、細川たかしさんも時々歌っています。
さらに日本舞踊でも披露されます。
博多人形も作られて博多土産でもよく売れているそうです。
画像出典:博多人形の松竹堂
黒田節誕生まで
この唄の前身は京都の伏見で誕生し、朗詠式の「今様歌」といわれ、七五調四句からなる唄で、平安中期に遊女が唄ったという記録があります。また宮廷貴紳にも愛唱さて、のちに宮中の節会などにも唄われています。
ウィキペディアによれば、
ある日、黒田長政は酒好きの福島正則のもとに家臣の母里友信を使いに出した。友信もまた酒豪であったため、長政は酒の上での間違いを恐れ、杯を勧められても飲むことを禁ずる。しかし、行ってみると案の定酔っ払っていた正則は、よい飲み相手が来たとばかり酒を勧めてきた。
固辞する友信に正則は「黒田の者は、これしきの酒も飲めぬのか」と執拗に酒を強い、巨大な大盃を出して「これを飲み干せば、何でも褒美を取らす」と言ったため、心を決めた友信はその杯を見事に飲み干し、褒美に正則が豊臣秀吉から下賜された自慢の槍の日本号を貰い受けた。
翌日、酔いがさめて青くなった福島正則は、使いをやって槍を返してくれるよう頼んだが友信はこれを断り、のちの朝鮮出兵に日本号を持参して武功をあげた。
出典:ウィキペディア
とされて、この名槍「日本号」は、「呑み取りの槍」とも称され、現在、福岡市博物館(福岡県福岡市)に収蔵されています。
「柄を含めた総長が321.5㎝、刃の長さ79.2㎝」と全長、刃渡りが長い大身の槍で、室町時代のものとされている。
現在は博多の玄関の象徴としてJR博多駅前に黒田節銅像が建てられています。
特に福岡藩の黒田武士たちは、新しい歌詞を作り、筑前今様として愛唱しています。
昭和3年NHK福岡放送局から「黒田節」の名で放送されて全国的に広まり、福岡県の代表的な民謡となっています。
黒田節歌詞
酒は飲め飲め飲むならば
日の本一のこの槍を
飲みとるほどに飲むならば
これぞまことの黒田武士
峰の嵐か松風か
訪ぬる人の琴の音か
駒ひきとめて立寄れば
爪音高き想夫恋
花より明くる 三芳野の
春の曙 見渡せば
唐国人も 高麗人も
大和心に なりぬべし
動画で一緒にレッスンしましょう
黒田節歌い方
黒田節は尺八唄です。
地声で唄うといいますか、お腹から声を出して豊かな声量で歌うのが基本です。
さらに強弱のアクセントを明確にして歌えば、力強さが聞く人にも伝わります。
民謡は一節を息継ぎ(ブレス)なしで、歌うのですが、慣れないうちは下記のように青い部分で息継ぎをして歌ってもよいでしょう。
酒さけは飲め飲め(V)飲のむならば(V)
日の本一の(V)この槍を(V)
飲みとるほどに(V)飲むならば(V)
これぞまことの(V)黒田武士
慣れてくれば、赤い部分の息継ぎをしないで、一節を歌ってください。
ただし、あんまり大きく息継ぎしては歌の良さがなくなります。
素早く息継ぎをして、(ちょっと難しいですね)メロディーを切らさない。
歌詞には母音をつけて歌うと上手になる
そして、歌詞(子音)には、母音をつけて歌うようにしないと、メロディーが切れ切れに聞こえます。
つまり一本の線が通っているように、つなげて歌うように練習しましょう。
さぁぁけぇはぁ~のぉめぇのぉめぇのぉむぅなぁらぁばぁ~
ひぃのもぉとぉいぃちぃのぉこのぉやぁりぃぃを~
のぉみぃとぉるぅほぅおぉど~にぃ
のぉむぅなぁらぁばぁ~
こぉぉれぇぞぉまぁこぉとぉのぉ くぅろぉだぁぶぅしぃ~