僕が71歳で前立腺がんになって治療をしていたことを親戚や友人から、直ちょく術後経過を聞かれることが多く、そこでサガハイマット(九州国際重粒子腺がん治療センター)のことを話す。
しかし、ほとんどの人がサガハイマットって何?、どこにあるのか?とよく聞かれる。
実際、僕も前立腺がんになるまで、サガハイマットなんて知らなかった。
そこで、僕と同様に前立腺がんになっって、サガハイマットのことを詳しく知りたい人のために、僕の経験を元にサガハイマットの情報をまとめました。
僕がサガハイマットを選んだ理由
僕の場合、2年前に前立腺がんが見つかって、12個の細胞検査のうち、悪性細胞が8個見つかった。
そのため前立腺を切除するか、切らずに通院で治す放射線治療のどちらかを選択することになり、切らずに通院で治す方法を選択した。
切らずに通院で治す方法というのは、エックス線治療と重粒子腺がん治療の2通りの放射線治療がある。
福岡市内の病院でもエックス線やガンマ線による治療法があるが、何しろ僕の場合は重度なので、それだと通院期間も長くなるし寛解効果の期待度は薄いので、一般的な放射線が効きにくいがんにも効くという、重粒子線治療法を進められた。
これだと悪性の細胞にピンポイントで放射でき、なおかつ副作用も少ないメリットもあり、短い期間で治療できて、寛解の期待度も大きいと聞いてこちらを選択した。
切らずに通院治療できるサガハイマットとは
サガハイマットというのは2013年に佐賀県鳥栖市に開設された「切らずに通院で治す」重粒子線がん治療治療施設の愛称です。
九州ではここだけなので、九州各地、あるいは山口、広島からも患者さんが来ています。
重粒子医療は先進医療として認められており、僕が行った前立腺がんの治療費は保険診療となります。
重粒子線がん治療は、炭素イオンを加速し、がん病巣に狙いを絞って照射する放射線治療です。従来のエックス線やガンマ線では、照射すると体の表面近くで放射線量が最大となりますが、重粒子線は、体のある一定の深さで放射線量がピークとなります。治療はこの特性を活用し、ピークを調整することで病巣を狙い撃ちでき、周りの正常な細胞へのダメージ(副作用)を最小限に抑えられます。
がん細胞を破壊する能力はエックス線などの2~3倍で、少ない照射回数で短期間での治療となり、体を切らずに通院での治療が可能です。
従来の放射線治療が効きにくいがんや、複雑な場所にあるために手術が困難ながんにも治療の可能性が広がっています。
202003027西日本新聞朝刊のサガハイマット理事長中川原章さん引用
[chat face=”me200-3-1.jpg” name=”ゴンちゃん” align=”left” border=”yellow” bg=”none” style=”maru”] コメント 僕の場合は、副作用はほとんど出なかったです。
照射時間も約5分程度で終わり、照射中の痛みも違和感もまったありませんでした。[/chat]
どんな病気の人が通院しているか?
患者さんの内訳は、男性患者さんの割合が多いです。
前立腺がん患者以外に、頭頸部、食道、肺、縦膜、肝臓、肝内胆管、すい臓、腎臓、骨軟部、直腸、婦人科など幅広く治療が行われています。
一方、不規則に動く胃や大腸などの消化器がん、白血病など血液のがん治療はできないので注意してください。
公的医療保険が適用されて身近になった重粒子線治療
僕が通院する前の年まで、公的医療保険対象外の治療で、もし僕の前立腺がん線治療費だと314万円しました。
314万円ですよ~~!
僕の場合運良く(笑)、公的医療保険が適用されたために高額療養費制度を利用できたので、合計で10万円もかかりませんでした。
切除非適応の骨軟部腫瘍、転移を有する前立腺がん、口腔・咽喉頭の扁平上皮がんは、公的医療保険が適用されないです。
このように大方の病気は公的医療保険の適用とり、随分と経済的な負担も軽減されたため、重粒子線治療は身近でがん治療になったと思います。
交通の便が良いので日帰り治療ができる
僕はJRとマイカーを使って通院してみました。
自宅からマイカーで太宰府インターから九州自動車道「鳥栖IC」を下車してら約10分で到着します。
僕の自宅から正味、1時間というところです。
年齢にもよりますが、マイカーよりはJRのほうが楽だと嫁さんも進言してくれました。
そこでJR在来線で博多駅まで行き、博多駅から九州新幹線で新鳥栖で下車。
新鳥栖駅の真ん前にあるので、徒歩3分くらいで到着します。
通院期間中は予約時間通りに治療が進むので、長時間待たされることはありません。
治療時間は照射前に着替えと治療室に入っての位置合わせなどの準備を含めて約20分程度です。
重粒子治療大げさに聞こえますが、治療法は本当に楽です。
このように交通便の良いもところなので、九州各地、広島、岡山あたりからも多くの患者さんが日帰り治療されています。
また遠方のため日帰り通院が困難の場合は、サガハイマットが近隣の宿泊施設を紹介してくれています。
照射は2種類あります
僕の場合は照射器具と言われる照射する箇所の型取りを作りました。
この照射器具ができるまで、治療に通うことはできませんでした。
治療室は3室あり、A室とB室の治療室では「パッシブ照射」という従来からの技術を使い、僕が治療したA室では、重粒子線を水平と斜め45度からあてます。
そのため、例えば今日は右横から照射したら、次週は左横からと体位を入れ替えて照射します。
B室では水平と垂直のそれぞれ2方向から照射します。
治療室は最初にAかBかどちらかで決まれば治療が終わるまで変更はありません。
照射前の待合室や照射室でトイレに行きたくなったら
サガハイマットに到着して受付を済ませたら、治療が始まる前に小便を出すようにいわれます。
そして、照射前に水をコップ2杯程度飲まなければなりません。
この状態で照射を受けるわけです。
そのため、人によってはトイレが我慢できなくて、待合室や治療台の上で、お漏らしをする人もいるようです。
なので、トイレが我慢できなくなっら、遠慮しないで看護士に言って、トイレに行きます。
その分、またやり直しになりますが、時間はそんなにかかりません。
サガハイマットに通院した感想
サガハイマットを紹介してくれたのは新宮町の加納病院です。
僕は2018年3月に加納病院でPSAの再検査を受けて、それから細胞検査で入院。
検査の結果は、よくない結果となり、前述の方法を紹介されて、重粒子線治療を選択したので、サガハイマットに予約を入れてもらい、紹介状を持参しました。
サガハイマットにすぐに放射線治療の予約が取れません。
サガハイマットには、半年後の予約になりました。
それまでは、薬(女性ホルモン剤)を服用することになりました。
2019年に1月7日(月)にサガハイマットに行き照射器具の型取りをしました。
放射線治療を開始したのは1月30日(水)から。
週に4日通院しました。
なので、2月は毎週火曜日から金曜日まで、自分の仕事の都合に合わせて、通院日を選ぶことができました。
照射治療は2月19日(火)で終了しました。
照射が終わってすぐは体がダルく感じますので、マイカー運転する人は注意したほうがいいです。
副作用があるかもしれないといわれた、血尿や排尿が悪くなることもありませんでした。
院内の施設は申し分なく、受付の応対や看護士の仕事ぶりに文句は一つもありません。
経過は順調で、サガハイマットには現在3ヶ月に1度出向いて担当医の問診を受けています。
加納病院には3ヶ月に一度、下腹部に薬を投与しています。
PSA検査も数値は正常範囲内で推移しており、排尿やその他についても問題ありません。
病院が大嫌いだった僕ですが、女房の言うことを素直に聞いて、精密検査を受けて良かったです^^
早めに早めの診療が大切ですな~
九州国際重粒子腺がん治療センター(ハイマット)へのアクセス
住所:〒841-0071 佐賀県鳥栖市原古賀町3049番地
電話:0942-50-8812 FAX:0942-81-1905
サガハイマット公式サイト
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交通アクセス:
九州新幹線利用(新鳥栖駅まで最速)
博多駅から約13分、熊本駅から約24分、鹿児島中央駅から約77分、、広島駅から約80分
JR長崎本線特急利用(新鳥栖駅まで最速)
自動車利用の場合、九州自動車道「鳥栖IC」から約10分
※ 鳥栖ICは出口が数か所あります。料金所を出て2か所目(国道34号線鳥栖市街地方面)出口までお進みください。