もういくつ寝るとお正月。70まで生きてくると、時間があっと言う間に過ぎる。
今日は某メーカーのCM出演の書類審査通過後の二次オーディションに参加した。
まず自己紹介から始まり絵コンテへ進むのだが、この自己紹介はオーディションで合格を勝ち取るひとつのポイントでもある。
わずか10秒もない短い時間に関係者のハートに刺さるコメントを言えるかどうかがコツ。
今日のオーディションで言ったことは、所属事務所や氏名を名乗り、
次いでに「ついこの間成人式を迎えたと思ったら、もう70歳になった、早え~」の口上。
これを読んでそうだそうだと思う人もいれば、つまらんこと言うなと思う人もいるだろうし。
多分、つまらんことを言うなと思う人が多いが、要は審査員のハートに届けばいいわけ。
結果的には、笑いを誘ったということは、この向上に共感を持ってくれたのだ。
さて審査は通過するかどうかは後の楽しみだ。
オーディションなら、ほとんどの人が緊張するはずだが、そこでいかに審査員の顔ぶれから、
年代を予想し、咄嗟に何をコメントするかを判断しないといけないからボケちゃおれない。
この「咄嗟に何かを言う、する」という経験は仕事や遊びでも必要とする。
この判断によってピンチを救ってくれるし、ピンチに落ち込むこともあった。
70年を振り返れば、ピンチに落ち込む経験が多いと思う。
ピンチに落ち込んだ時はどうするか?
それこそ、「背に腹はかえられぬ」だ。
咄嗟のときに背中を守るか腹を守るかといったら、たいせつな臓器がある腹のほうだ。
二者択一を迫られたら。背中は犠牲にしてもやむを得ない。
大事のためには、やむを得ず他を犠牲にするという意味である。
まあ今日のオーディションは、そんな大げさなことではないが、何かの本で読んだことだっが、
この背に腹はかえられぬという場面は浄瑠璃の仇打ちでなんども出ててくる。
仇の家の周りに藁を積んで放火し、大声で火事だ火事だと叫び敵を誘い出して敵討ちをするという話だ。
この仇討ちは武士の情けとして法律では免じられても、この放火が悪かった。
江戸時代は大火が多く、こと放火に関しては厳しい罰が待っていた。
結果的に仇討ちのほうはお構いなしと放免されたものの、放火の罪に問われ仇討ち組は処断さあれた。
「背に腹はかえられぬ」という決断をするにしても冷静な判断もって事にあたるべしという教えである。
仇打ちのように大きなことでなくても我々の生活において、小なり背に腹はかえられぬというシーンを何度も出てくる。
咄嗟に判断をするために、後先を考えずにすることだけはやめたほうがいい。
ついつい熱くなって、後で後悔することは何度もあった。
う~む、70歳迄伊達に生きてはおらぬぞ~
チャンチャン♪