福岡県の民謡
武家と商人の町が混在した博多では、黒田節や正調博多節、祝いめでた。農業が盛んな筑後では、久留米そろばん踊り、筑後酒つくり唄、八女の茶山唄。海運・鉄工が盛んな北九州は炭坑節や小倉節などがよく唄われています。
佐賀県の民謡
佐賀県は農業を中心とした素朴な生活唄が多い。佐賀タンス長持ち唄、岳の新太郎さん、佐賀の田植え唄、ちりがん節、岸川節、北原白秋と町田 佳聲(まちだ かしょう)が唐津を訪れた時に、素晴らしい景色に魅了されたのと、作用姫伝説に感嘆し、二人で作詞作曲した松浦潟などが有名です。
熊本県の民謡
「五木の子守歌」や、熊本弁丸出しの「おてもやん」は、コミカルな唄い口で全国でも有名。牛深ハイヤ節はハイヤ節系の民謡発祥の地といわれており、船乗りたちが各地の港港へ伝えたお座敷唄でもあります。また「ポンポコニャ」は、熊本城下町を軽妙な唄い口で親しまれ、田原坂は全国的に有名です。
長崎県の民謡
西洋との貿易の窓口だった長崎港は唐人客で賑わった丸山遊郭を中心に唄われてきた「長崎ぶらぶら節」や、「長崎のんのこ節」。その反面、島原半島の農家は貧しくて、娘を売らなければ生活できない悲哀を唄った「島原の子守唄」が有名です。
大分県の民謡
大分は比較的古来からの民謡が少なく、漁業が盛んな別府湾や国東半島における人々の生活労働唄が多い。「関の鯛釣り唄」「まて突き唄」や「宇目の唄喧嘩」「コツコツ節」がよく唄われており、関の鯛釣り唄日本一大会には、全国各地から民謡愛好者が訪れ自慢の喉を競っている。
宮崎県の民謡
宮崎は農業、林業が盛んだったこともあり労働唄が多く、有名な「稗搗節」や、「刈干し切り唄」「シャンシャン馬道中」「日向木挽き唄」などがよく唄われています。個人的には椎葉村での農作業を表現した「櫨取唄」が好きです。また「ひょっとこ踊り(右写真)」も全国でも有名で踊りの愛好者が多い。
鹿児島県の民謡
島津藩ゆかりのお座敷唄や、鹿児島湾、桜島をテーマにした労働唄が多い。鹿児島おはら節は有名で盆踊りの代表曲の一つでもある。「鹿児島浜節」や「串木野さのさ」は漁民たちのお座敷唄として親しまれています。
沖縄県の民謡
沖縄独自の三線と軽快な指笛を交えた「安里屋ユンタ」は、八重山群島の石垣島の作業唄は日本本土でも大流行しました。沖縄本島中西部の漁村である恩納村では「谷茶前節」が若い男女の労働唄として親しまれています。